- お知らせ 健康コラム
- Vol.10 腸活で肥満を解消 痩せ菌を味方につける
体重増加の原因は生活リズムや食生活の乱れ、ストレスによる暴飲暴食、運動不足などが挙げられています。ここでは、腸内環境のバランスが乱れることによって引き起こされる体重増加や肥満のメカニズムと、大高酵素飲料を利用したダイエット法についてご紹介いたします。
■肥満予防と解消のカギは腸内細菌が握っている
ダイエットの本来の目的は美と健康を維持することです。特に女性を中心に「スリムで引き締まったボディ」、「健康美なボディスタイル」を求めるニーズは根強いものがあります。最近では、「コロナ太りの解消」を目指して運動を始めたり、食生活を見直す動きも広がっています。特に急激な体重増加は生活習慣病になるリスクが高まりますので注意が必要です。
体重増加の主な原因は食べ過ぎによるものです。3食をお腹一杯食べ、さらに間食をしてしまうと、エネルギーの過剰摂取につながります。アスリートやスポーツ選手のようにエネルギー消費量が多い人は多くの食事量を必要としますが、日頃から運動不足な人が過食を続け、睡眠不足やストレス過多の生活習慣を送っていると、脂肪が体に過剰に蓄積した状態となり、体重が増加していきます。
一方で、このエネルギーの収支バランスだけで太るとか痩せるとは言い切れない側面もあります。最近の研究から、腸内細菌や腸内細菌が作り出す代謝産物がエネルギー代謝において重要な役割を担い、エネルギーの収支バランスにも影響を与えていることが明らかとなっています。
腸内細菌は「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」の割合が最もバランスがとれているとされています。しかし加齢や食生活の乱れ、ストレスなどによる影響で、腸内細菌の割合は大きく変化してきます。日和見菌は善玉菌にも悪玉菌にも属さず、どちらかが優勢になってくると、それに加勢して働きます。この日和見菌は「フィルミクテス門」と「バクテロイデス門」に大別されます。
「デブ菌」、「痩せ菌」という言葉をご存じでしょうか。デブ菌はフィルミクテス門というグループの菌が多く、バクテロイデス門が少ないことがわかっています。フィルミクテス門は脂肪や糖分をため込む性質を持っています。このためフィルミクテス門が増えすぎると、食べ物からエネルギーを過剰に吸収するようになってしまいます。消費できなかったエネルギーは脂肪になり、脂肪細胞に蓄えられてしまいます。その結果、体重が増えやすくなります。
一方、痩せ菌はバクテロイデス門というグループの菌が多く、食べ物を分解してエネルギーに変換する働きが強いことから、痩せやすい体質にしてくれます。この痩せ菌は消化しにくい食物繊維やオリゴ糖を分解して、短鎖脂肪酸を作り出しています。短鎖脂肪酸は脂肪細胞に働きかけて脂肪の取り込みをブロックする作用があり、肥満の予防や改善につながる効果が期待できます。さらに骨格筋に作用して脂肪を燃焼させる働きもあります。同じ食事をとっていても太りやすい人と痩せにくい人がいる大きな理由はそのためです。
短鎖脂肪酸は腸管ホルモンの分泌を促す作用もあります。そのうち一部の腸管ホルモンは脳に作用して食欲を抑える働きがあり、満腹感を持続させて食べ過ぎを防ぐことが知られています。また酢酸は脳に直接作用して食欲を抑えるという研究報告もあり、食べ過ぎを防ぐ効果が明らかとなっています。
■「腸もれ」は肝臓にダメージ 太りやすい体質へ
デブ菌の多い肥満の人は「腸もれ」(リーキーガット症候群)を起こしやすく、ダイエットへの悪影響も指摘されています。腸もれが生じて、本来血液に取り込まれることがない腐敗物、腸内細菌、毒素、未消化のタンパク質などが血液内に漏れ出てしまうと、体内で有害物質を体外へ排出しようとする「免疫反応」と呼ばれる現象が起き、体内のあちこちで「炎症」が生じます。
腸もれによって最もダメージを受けやすい臓器が肝臓です。肝臓は食べ物として摂取したさまざまな栄養素を代謝・貯蔵したり、有害物質を無毒化したりするなど、生命活動を維持するうえでとても重要な役割を担っています。
血糖調節を担っている主役は肝臓です。健康な人では食事からとった炭水化物が消化酵素で分解され、ブドウ糖が小腸から吸収されると、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きによって、肝臓内のブドウ糖の量を減らしたり、血液中のブドウ糖を肝臓に取り込むなど、血液中のブドウ糖の量を正常にコントロールできるようになっています。
インスリンは血糖値を下げる作用がありますが、肥満やストレスなどが原因となって効き具合が悪くなってきます。この状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。血液中でエネルギー源として取り込まれなかったブドウ糖はグリコーゲンや中性脂肪として合成され、肝臓や骨格筋に蓄えられますが、その合成を促す作用があるのもインスリンの働きの1つです。しかしインスリン抵抗性があるとインスリンが大量に分泌される状態が続き、その結果、すい臓のインスリン分泌機能が低下してきます。
腸もれによって肝機能が低下すると、インスリン抵抗性やインスリンの分泌異常が生じ、血糖値のコントロールができなくなり、結果として太りやすい体質になります。ダイエットを成功させるためには、この腸もれの状態を解消することが大切です。
■痩せるホルモン「GLP-1」は糖質と短鎖脂肪酸が不可欠
食欲を抑えたり、血糖値の急上昇を抑制するホルモンとして近年注目されているのがGLP−1で、別名「痩せるホルモン」とも呼ばれています。GLP−1は小腸に入ってきた糖質に反応し、迷走神経経由で脳に働きかけ、「もうお腹一杯だよ」と満腹感を得る状態を引き出してくれます。GLP−1は小腸下部から大腸に多く分布するL細胞から分泌されます。
GLP−1の分泌を促すうえで、ブドウ糖と短鎖脂肪酸が必要であることがわかっています。近年、一部で糖質制限によるダイエットが提唱されていますが、GLP−1の持つ食欲抑制の働きを期待する場合、糖質を適度にとり、腸内環境を整えることが大切です。
■酵素ファスティングで健康的にダイエットを実践
ここまでの説明から、ダイエットを試みて結果を出すためには、腸内細菌が重要な役割を担っていることがお分かりいただけたかと思います。
体に蓄積された脂肪を効率よく燃焼させて、リバウンドを防ぎ、安定的に痩せて健康になるには、①食物繊維を含む野菜・海藻や発酵食品を積極的にとって腸内環境を整え、腸内細菌の活動を活発にする②腸を冷やさない③腸や内臓を休ませる期間を設ける④基礎代謝量を上げる⑤食べ過ぎや間食は極力控える(腹7~8分目)などを守って生活していくことが大切です。
そうした観点から、日常の食生活に植物エキス発酵飲料である大高酵素飲料を取り入れることは健康的にダイエットをする有効な手段の1つとなります。
大高酵素飲料には酵母の細胞壁成分であるβ‐グルカンや26種類のオリゴ糖などの成分に加え、乳酸、酢酸など発酵由来の代謝産物、微量栄養素などが含まれています。
また発酵食品である大高酵素飲料は陽性と陰性の働きを併せ持った食品です。
ダイエットの成功の命運を握るのが基礎代謝量を上げることです。基礎体温が1℃下がると、基礎代謝量は13~15%下がるとされています。そのため、脂肪の燃焼効率も落ち、結果的に体重増加やダイエット後のリバウンドにつながる可能性が高まります。
基礎代謝量が低いと、せっかくダイエットに成功しても、痩せやすい体を維持することができません。基礎代謝量を臓器別に見ると、骨格筋が22%、肝臓が21%、脳が20%、心臓が9%、腎臓が8%を消費しており、基礎代謝量を上げるには、特に肝臓の働きを活発にすることが重要です。骨格筋は運動で強化することができますが、肝臓や腎臓などの内臓器官は日常の食生活でケアするしかありません。
近年、気軽に実践できる健康的なダイエット法として、酵素ファスティングが注目されています。酵素ファスティングとは1日から7日間、大高酵素飲料と水分(水や野菜ジュースなど)のみで過ごし、適度に塩分も補給しながら心身ともにリセットしようというものです。
水断食でもダイエットは可能ですが、体への負担が大きく、また摂取カロリーを抑えるほど代謝が低下してエネルギーを節約する状態となり、結果的にダイエットが進まず、安全面でもリスクを伴いますので注意が必要です。
酵素ファスティングの成功のカギは決められたとおりの量と時間を守り、酵素ファスティング終了後に適切な復食期を過ごすことにあります(大高酵素のオフィシャルサイトでも自動計算による1日の飲用量をご紹介しています)。
1~2食を大高酵素飲料に置き換えるプチ断食でもダイエット効果が期待できます。例えば1食分を置き換える場合、脂肪をため込みやすい夜の時間帯に内臓を休ませるため、夕食を大高酵素飲料で代用するのがお勧めです。
「健康の輪」No.39より一部抜粋・修正